山梨/長野旅行1

旅行記

日本の首都、東京から大都会新宿を経由し中野、三鷹、立川、八王子と東京西部を東西に貫く中央線
東京都内ではオレンジ色がシンボルのこの通勤電車は、立川駅から中央本線としての性格を持ち、山梨・長野への広域輸送を担う路線に変化します。
新宿から松本まで特急列車のあずさ号が運転されていますが、青春18きっぷがお世話になる普通列車はおもに高尾駅発着。
普通列車とはいえ行先は様々で短くは大月、甲府。長ければ松本や長野まで乗り換えなしで行け長旅には嬉しい列車です!
春の青春18きっぷの利用日は3月1日から4月10日。利用開始日から随分日が経っていますが、今回はこの中央本線の旅を楽しんでまいります。

今回の旅の始まりは横浜線からの乗り換え駅である八王子です。横浜在住の私は東神奈川駅5時台発の横浜線に揺られ、この駅で中央本線に乗り換えます。
先ほど大抵の普通列車は高尾駅から…という話をしましたが、何本かは八王子や立川始発の列車がって、早朝は八王子始発の松本行きに乗り継ぐことができますよ!
やってきたのはかつて東海道線で活躍していた電車
かつての緑とオレンジのラインカラーから、パステルカラーのラベンダーに変更されて雰囲気が多少変わっていますね!
車内は通勤電車の様なオールロングシート。運が良いとボックス席のある車輛が来るそうですが、今回はこの旅行気分に浸るにはいささか心許ない座席での旅になりそう。
今回はこの列車を山梨県の大月・甲府を越えて小淵沢駅まで乗車します。

八王子を出発。高尾を過ぎるとこれまでの東京郊外の通勤列車の景色が一変し、山岳路線へと変貌。
線路際まで迫る山、乗っていても判る急こう配、その険しすぎる沿線に鉄道を引こうという明治時代の先人たちが当時の先端技術を駆使して掘ったトンネルが出迎えてくれます。
高尾駅から最初の駅相模湖駅までは中央本線でも最も長い駅間を誇り、東京のベッドタウンから1駅で一気に山間部へと入っていく様はこの路線ならではの魅力。
大月を中心とした郡内地方と呼ばれる山に囲まれたエリアを走ります。右手に目をやると高速道路の中央道が山際に張り付いて並走しています。
初狩駅、笹子駅と停車し笹子トンネルという長大トンネルを超えるといよいよ甲府盆地。
車窓左手に目をやると、南アルプスを遥かに望む雄大な景色を楽しむことができます。
勝沼ぶどう郷、塩山、山梨市と、甲府盆地のへりに沿う形で山をくだって列車は甲府駅に到着!

1時間少々時間に余裕があるので、ここで途中下車し散策してみます。
この辺りで有名な観光地は武田神社周辺ですが、1時間で行き来するのは難しいので今日は甲府城(別名:舞鶴城)へ行ってみます。
城は駅のすぐそば。駅前のロータリーから脇道を5分ほど歩くと、もうお城の入口。
それもそのはず、甲府駅は城の遺構の中にあるのです。
天守閣こそ現存していないものの、石垣や一部の櫓、門などが残されていて気軽に歴史に触れることが出来ます。
山梨と言えば武田信玄ですが、武田氏の本拠地はここではなく先に述べた武田神社の場所にあった躑躅が崎館。甲府城はそれより後の時代(豊臣・徳川以降)の甲斐の国の中心です。
訪れたのは3月下旬。少し登ったところに桜と思しき木があって、朝早い時間ならではの美しい景色を演出してくれていました。

 

 

 

列車の時間になったので駅へ戻って、ここから小淵沢行きの普通列車に乗車します。
竜王・塩崎・韮崎駅と停まって行き列車は甲府盆地を後にします。新府・穴山あたりから甲府の市街地は完全に抜けて、高原へと歩みを進めていきます!
(続く)